当院ではお誕生日月に、透析患者さんの「体力測定」を行っています。
「これくらいなら大丈夫」と思っていたところで、転びそうになったことはありませんか?
年を重ねると誰でも、体力が低下します。特に、転びそうになった時に立ち直るバランス能力の衰えが、転倒の大きな原因です。
自分の体力を知り、体力にあった運動を日常的に続けると、体力の低下を抑えることが出来ます。運動習慣は、将来の寝たきり予防、認知症予防につながるといわれています。
まずは、『自分の体力を知る』ことから始めましょう!
体力測定の項目は、
@握力測定
A30秒間椅子立ち上がりテスト
B開眼片足立ち時間
C5m最大歩行
DTimed up&go
E長座体前屈の6項目です。
@の「握力」は、全身の筋力の状態を反映します。握力が弱いと、全身の筋力も弱くなっている可能性があります。男性30kg以下、女性20kg以下で、特に筋肉量の低下がある状況です。
Aの「30秒間椅子立ち上がりテスト」は、30秒間で椅子から立ったり、座ったりが何回出来るかというテストです。立ち上がった回数が多い程、下肢の筋力が強いということになります。 

Bの「開眼片足立ち時間」は、バランス能力の程度が分かります。バランスが崩れた時、どの位補正出来るかがわかります。
Cの「5m最大歩行時間」は、歩く速さを見ています。歩くのが遅くなると、横断歩道を青の間にわたり切るのが不安になります。一般に1mを1秒で歩ければ、横断歩道は渡り切れるといわれています。5m歩行が、5秒以下なら安心です。
Dの「Timed up& go(機能的移動能力)」は、椅子に座った状態から3m先のコーンまで出来るだけ早く歩き、コーンを回り、また椅子まで戻り座るとうい動作にかかる時間を測ります。立ち上がる・歩く・体の向きを変える、バランスをとる等の複合能力の程度を示します。8.5秒以上かかると転倒の危険性があり、13.5秒以上かかると転倒の危険性がさらに高くなると言われています。

Eの「長座体前屈」は、体の柔軟性を測定します。体が硬いと、怪我をしやすくなります。

院長の体力測定結果
*2017/6/1院長61歳の誕生日に体力測定を実施しました。
結果は、握力43kg 30秒椅子立ち上がりテスト25回 開眼片足立ち時間60秒 5m最大歩行1.5秒 timed up&goテスト3.7秒 長座体前屈27.6cm でした。
院長の運動歴:バスケットボール6年間、アイスホッケー6年間。
エルゴメーターをしている患者さま
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